青森県境に位置し、世界自然遺産の白神山地の南西部に広がる町。古くからハタハタの産卵場として知られるなど県内有数の漁場を抱え、漁業を中心に発展。現在は漁業と観光が町の経済を支えている。1954(昭和29)年、「昭和の大合併」の県内トップを切って八森、岩館の両村が合併し、今日の八森町が誕生した。人口は4403人(2005年国勢調査速報値)
藩政時代、大間越街道(現在の国道101号)の秋田藩領最北端に位置していた岩館村には、国境を接する津軽藩への備えとして境番所が置かれていた。村には院内(雄勝町)に次いで領内第二位の産出量を誇る銀山があり、最盛期の1627(寛永4)年には坑夫やその家族ら3千人が山にあふれていた。
八森村は、岩館村と同じく古くから漁業が盛んで、秋田藩主の名にちなみ佐竹魚といわれたハタハタは、領外の陸奥にまで販路を広げ、八森の名を広く各地に知らしめた。
16キロにわたる風光明媚な海岸線は、真瀬川の渓流とともに、県立自然公園の指定を受けている。日本海を望む御所の台ふれあいパークには、温泉保養施設のいさりび温泉ハタハタ館、各種スポーツ施設があり、1997(平成9)年にはJR五能線の新駅「あきた白神駅」が開業した。
自然の岩礁を生かした海浜プールがある岩館海岸は、家族連れに人気の海水浴スポットだ。波が高い日でも波の影響もあまり受けず海水浴を楽しむことができる。この海岸を望む高台には、船の安全な夜間航行の道しるべとなるチゴキ灯台がある。日本海の夕焼けはうっとりするほど美しく、夏の思い出を印象深く演出する。
岩館海岸の近くにある道の駅「お殿水」(おとのみず)は、国道101号の格好の休憩ポイント。津軽藩主が参勤交代の折に口をうるおしたという名水が味わえるほか、レストハウスなど施設も充実。ドライブの疲れを癒すのにうってつけである。
今年3月27日には、南隣の峰浜村と合併し八峰町(はっぽうちょう)となる。

