ダイエーの盛岡、弘前店の閉店に続いて、地元百貨店「中三」(本社・青森店)の五所川原店(青森県五所川原市)が来年1月22日に営業を終えるほか、イオングループの支援を受けて再建中のマイカルが経営する郊外型大型店・盛岡南サティも来年3月に閉店する。個人消費の低迷や郊外型大型店との競合激化による売上減少、さらには店舗の老朽化などが閉店の原因だ。
市中心部の核店舗として歴史を刻んできた中三の五所川原店は、中三創業の地に建つ店だが、「売り上げは最盛期だった1992年の54億円から漸減、2004年には24億円台に落ち込み、経費の圧縮も追いつかなかった」(6月12日、読売新聞青森県版)と深刻な経営不振にあえいでいた。一方、盛岡南サティは、1979年にニチイ盛岡南店としてオープンし、98年に約70億円あった売り上げが、2003年には40億円にまで減少していたという。
地元に衝撃、むつショッピングセンターの自己破産
地元流通業界の凋落ぶりを示す事例はこればかりではない。
青森県むつ市の商業界を震撼される出来事が起きたのは今年9月のことだ。むつ下北地域で、ダイエーのフランチャイズ店2店舗を含む5店のスーパーマーケットを経営するむつショッピングセンター(青森県むつ市)が9月20日、何の前触れもなく全店舗とも閉鎖し、自己破産の準備に入った。まったく寝耳に水の閉店で、知らずに出勤してきた従業員が店舗の駐車場に集まり途方に暮れていた。
むつショッピングーセンターは、97年には売上80億円をあげるなど地元大手のスーパーとして順調な経営ぶりを示していたが、同業他社との競合激化やダイエー本体の経営不振などの影響から経営が悪化し、突然の閉店となった。青森地裁は9月30日、同社の破産を宣告。同社の清算手続きが本格的に始まった。

イオン盛岡ショッピングセンター
盛岡では二つ目のイオンSCを計画
その一方で、出店攻勢を強めているのが大手スーパーのイオングループだ。
2004年東北自動車道盛岡インターチェンジ近くにオーブンしたイオン盛岡ショッピングセンターは、売り場面積が岩手県内最大の約4万1千平方メートルを誇り、ジャスコを核に約110店のテナントが営業。その商圏は岩手、秋田の両県にまたがり、来店客数は年間800万人を超え、年間売上高は200億円に達する。
さらに、盛岡市内で2店舗目となるイオン盛岡南ショッピングセンター(仮称)の来年7月3日の開店を目指し11月2日、県に大規模小売店舗立地法に基づく店舗届け出を提出した。計画通り開店すると、岩手、秋田、青森の北東北3県では柏(青森県つがる市)、下田(青森県下田町)、盛岡、秋田(秋田市)に次ぐ五店舗目のイオンショッピングセンターとなる。
盛岡南ショッピングセンターの建設予定地は、盛岡の中心市街地から南西に約2キロ、東北自動車道盛岡インターチェンジと盛岡南インターチェンジの中間東側の同市向中野で、都市再生機構(旧地域振興整備公団)が進める盛岡南新都市土地区画整理事業における商業用地。店舗面積は約3万7千平方メートルと、イオン盛岡ショッヒングセンターと同規模を予定。2つ目の巨大スーパーの誕生は、競合する大型店はもとより、市中心商店街に大きな影響を及ぼしそうだ。
イオン進出に八戸、能代、反対姿勢を鮮明に
現在、北東北3県におけるイオングループ(イオンショッピングセンターを除く)の出店状況については、ジャスコが青森6、岩手4、秋田5、食料品・日用雑貨中心のマックスバリューが青森24、岩手8、秋田42となっており、このほかに新業態として展開中のスーパーセンターが十和田(青森県十和田市)、金ヶ崎(岩手県金ヶ崎町)、五城目(秋田県五城目町)、本荘(同本荘市)、横手南(同横手市)の合わせて5店舗。
このほか、青森県八戸市田向、秋田県能代市鰄淵(かいらげぶち)へのイオンショッピングセンター進出を計画しているが、八戸市では市、地元商業者が反対姿勢を鮮明し、能代市でも市が出店予定地の農業振興地域指定解除の申請を拒否するなど進出反対を明確にしている。
このように出店攻勢を強めるイオングループに対しては、地元商業者を中心として進出反対の声が強まっている。今後さらに大型店、地元商店街を巻き込んでの生き残りを賭けての流通戦争が激化しそうだ。
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コメントありがとうございます。
確認したところ、ご指摘の通り、10月ではなく、9月のことでした。大変失礼しました。記事の誤りを訂正し、再掲載します。またお気づきの点がありましたら、ご連絡ください。ありがとうございました。